CS責任者・辻さんが語る、決済コンサルタントとしての本質と役割
ペイメントオプティマイゼーションで変える決済業界の未来
YTGATEで働くメンバーの想いやキャリアを掘り下げる社員インタビューシリーズ。今回は、決済業界を変えるために新たな挑戦を続けている辻さんが登場します。新卒で銀行業界から一転、キャッシュレス業界の最前線に立つことを選んだ彼は、どのようにキャリアを築き、今後のビジョンを描いているのか。業界を変革し、より良い未来を作るという強い思いと、YTGATEで実現したいことについて語っていただきました。
7年間で見つけた新しい挑戦
―― まずは、これまでのご経歴をお聞かせください。
辻:大学卒業後、2018年にGMOペイメントゲートウェイ株式会社(以下、PG)に入社しました。その後、2023年にテックタッチ株式会社へ転職し、2025年に株式会社YTGATEにジョインしています。
もともと大学では経済学を専攻していて、就職活動では金融・銀行を中心に考えていたんです。一方で、洋服が好きだったこともあり、繊維やファッションに関わる商社にも興味がありました。 実際に現場で働く社員と話をしていくうちに、銀行では若いうちから経営層と接する機会も多く、キャリアの土台を作るには非常に魅力的だと感じ、「金融のほうが将来的にキャリアの幅が広がる」という思いが強くなったんです。最終的に銀行から内定をもらったのですが、他の業界も見てみたくて探していたところ、PGに出会いました。
―― すでに銀行から内定を得ていたにもかかわらず、就職先を変更したのはなぜですか?
辻:当時、キャッシュレス決済が急成長している時期で、会社自体もすごく伸びていると感じました。まったく知らない業界でしたが、調べるほどに魅力を感じるようになったんです。特に、二次面接で元銀行出身の面接官に「これからの時代はキャッシュレスのほうが面白い」と言われたことが大きな決め手ですね。銀行業界の現実的な話を聞けて、若いうちから裁量を持って動ける環境の方が自分には合っていると思い、PGに入社を決めました。
―― なるほど。そして、高橋さんに出会ったんですね。
辻:そうですね。入社後は、研修とOJT期間を経て、いくつかの営業部門を見て回り、 最終的にグローバル営業部を志望しました。ちょうど立ち上げ期で、メンバーは3〜4人ほど。当時、課長だった高橋さん(YTGATE代表)のもと、英語を使う環境 且つ 勢いのあるチームだったので、ここで頑張りたいと思いました。初めて高橋さんを見たときは、「ジャンプ漫画の主人公みたいな人だな」と思いました(笑)。常に前向きで、困難を楽しみながら乗り越えていくタイプ。自分がそうなりたいというよりは、「この人のもとで働いて吸収したい」という感覚でしたね。
―― 成長できる環境と尊敬する上司のもとで働き、とても順調に見えますが、その後転職に至った背景はあるんですか?
辻: PGでは約5年間在籍し、いろいろな業界のクライアントと向き合いながら、決済の仕組みやビジネスモデルを深く学びました。その中で、次第に仕事の進め方やお客様との向き合い方に、自分なりの哲学が出来上がっていき、「もっと自分の時間をお客様のために使いたい」と強く感じるようになり、転職を決意したんです。
当時注目していたのがSaaS業界でした。ザ・モデル型(IS/FS/CS/RevOps)の分業体制で効率的に価値を届けられる仕組みが整っていて、属人的ではなくチームで成果を出せる。自分のリソースをお客様の成功により集中できる環境だと感じました。
そして転職したのがテックタッチ株式会社です。扱うサービスにも納得していましたし、限られた時間の中で効率的に成果を出す。そしてそれがきちんとクライアントの利益に直結している、という仕事のあり方が自分の価値観に合っていました。
―― テックタッチ社で働いてから、YTGATEにジョインするまでの経緯はなんだったのでしょうか?
辻: テックタッチ社に入社してから約2年ほど経った頃、高橋さんがYTGATEを立ち上げることを聞きました。高橋さんの仕事の進め方は、非常に動きやすく、自分がこれまで培ってきた知識が無駄にならないという点ですごく魅力的でした。実際にテックタッチ社に転職してみて、決済という分野を深く理解しているだけでも大きなバリューになることを実感していましたし、テックタッチ社で働いてみて感じた「理想的な企業の環境」を今度は自分が作りたいと思ったんです。
YTGATEにジョインすることを決めた決め手は、高橋さんの構想に強く共感したからです。特に、クレジットカード業界が抱えている非効率な運用や、お客様のためになりきれていない現状を改善したいという思いは同じでした。高橋さんが目指す「生産的な仕事を全員ができる環境」が実現すれば、業界全体がより良くなり、日本の決済業界のプレゼンスを高めることにつながると感じたんです。
夢物語のように聞こえたかもしれませんが、海外の決済業界を目の当たりにしてきたので、その構想が実現可能だと確信していました。これからのビジネスには、非常に大きな可能性を感じましたし、だからこそ、YTGATEという新しいステージで一緒にその未来を作り上げたいと思ったんです。
「決済コンサルタント」としての役割
―― 辻さんは現在、営業担当からCSの責任者に就任されていますが、YTGATEでのミッションについて教えていただけますか?
辻:現在のミッションは「お客様のECサイトにおける機会損失をなくすこと」です。具体的には、決済視点でCVR(コンバージョン率)やCPA(顧客獲得単価)を高めて売上を向上させるという目標を掲げています。そのために、原因の可視化・対策・戦略立案・実行が重要になります。
手段としては、主に決済承認率改善、カゴ落ち防止、そして不正防止の戦略立案・実行をしています。これらは、どれも決済業務に深く関わっており、ある意味では「決済コンサルタント」に近い仕事だと言えるかもしれません。私たちは単に問題を指摘するのではなく、クライアントの課題に対して最適な解決策を提供し、伴走しながら実行に移していく役割を担っています。
―― 「決済コンサルタント」は、あまり聞き馴染みのない言葉ですね。
辻:決済コンサルタントという仕事は、非常に必要とされている領域でありながら、現状では専門の人材がほとんどいません。私たちは、自社の商材を売る立場ではなく、クライアントの要望に沿って課題を提起し、最適なルートを示し、最大の価値を提供しています。
多くの決済関連企業は、どうしても自社が提供しているサービスや商材に寄りがちで、その中で解決策を見つけようとします。しかし、YTGATEはクライアントに対してフラットな目線で最適な解決策を案内できる立場にあります。クライアントの課題に応じて、商材に縛られることなく、他社のソリューションも含めた最適な提案ができます。たとえば、コスト削減を最優先にしているお客様には、必ずしも自社サービスだけでなく、他社のソリューションを提案することもあります。このようなクライアント目線でのアプローチこそが、私たちの強みであり、他の企業との大きな違いです。
その結果、お客様には「本当に効果的な方法」を選び取ることができ、信頼を築きやすくなりますし、それが長期的な関係構築に繋がると思っています。実際、決済領域に特化したコンサルタントという職種は、市場には存在しません。ですから、YTGATEでその人材を育成していくことが重要だと考えています。
決済業界の革新とペイメントオプティマイゼーションを目指して
―― 辻さんの今後の目標は何ですか?
辻:一番やりたいことは、レガシーなカード業界を変えることです。特に、日本の決済業界はガラパゴス的な日本固有の運用が根強く残っています。カード決済一つをとっても日本固有の運用から、世界の先進的なテクノロジーが波及しづらい構造となっています。これを変えていき、ユーザー・EC事業者が購買活動およびEC事業に専念できる世界を作り上げることが私たちの役目です。
私たちは、業界全体の底上げを目指しています。今後、決済コンサルタントが増えると、世の中のコスト過剰搾取や非効率な運用が淘汰され、選択肢が明確になると考えています。お客様は「どれを選べばいいか分からない」と悩むことがなくなり、最適な決済ソリューションを適切に選べるようになる。最終的には、営業がいらない時代が来ると思っています。サイトを見て、またそのデモを通じてその価値が一目で分かり、お客様が最適なルートを自分で選べるようにする。これが本質的な価値提供だと思います。
―― 営業がいらない、というのは少し驚きですね。
辻:そうですね。私は営業という役割が不要になるべきだと思っています。現代のビジネスでは、価値がサイトやプロダクトに直接伝わり、お客様が自分で最適な選択肢を見つけられることが理想です。そのためには、営業活動ではなく、本質的な価値をどう提供するか、そしてその提供方法が洗練されることが重要です。ソリューション選定における無駄な工数を削減し、真にお客様にとって良いものをスピーディに提供していきたいですね。
―― 最後に、この記事を読んでくださっている読者の方へメッセージをお願いします。
辻:仕事の本質というのは「お客様に価値を提供する」ということです。そして、この決済業界はこれから大きく変わります。今後4~5年で、AI活用も進んでいき、古い、非効率なものはどんどん新しいものに変わり、ペイメントオプティマイゼーションという流れが進んでいきます。これからの時代、業界の進化を目の当たりにできる環境は貴重ですし、会社の成長過程を一緒に経験できるチャンスです。もし、この世界に共感してくれる人がいれば、ぜひYTGATEに参加して一緒に未来を作り上げていきましょう。
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